【上場廃止】エアバッグで有名、タカタの今後の株価を分析してみた。

長期投資に向いた日本株の気になる銘柄を紹介するこのコーナー。

今回紹介するのはタカタ(7312)です。

下記記事は2017年5月に執筆したものです。
※タカタはその後2017年7月、上場廃止(倒産)しています

タカタとはどんな会社?

タカタ(7312)は、自動車用安全部品を製造・販売している会社です。
同社の製品には自動車用シートベルトをはじめエアバッグ、ステアリングホイール、インテリアパーツ、織物製品・生地、チャイルドシートを含みます。

以前こんなニュースも出てきてしまいました。

自動車部品メーカー「タカタ」が製造したエアバッグが異常な破裂をして世界で10人が死亡している問題で、自動車メーカー10社で作るアメリカの独立委員会は、エアバッグを膨らませる火薬とともに乾燥剤を使わなかったことなどが異常な破裂につながったとする調査結果を公表しました。
タカタのエアバッグを巡っては異常な破裂でこれまでに世界で10人が死亡しており、リコールの対象となっている車はアメリカで2300万台、日本でも1200万台を超えています
この問題について、日本とアメリカ、それにヨーロッパの自動車メーカー10社で作る独立委員会は、23日調査の結果を公表しました。
それによりますと、調査は技術者や科学者など専門家が2万時間かけて行ったとしています。そのうえで、エアバッグを膨らませるための火薬として硝酸アンモニウムを使ったものの乾燥剤は使用しなかったこと、長期間、高温多湿な気象条件に装置がさらされていたこと、それに装置を組み立てる際に湿気が入らないようにしなかったことの3つが重なり、異常な破裂につながったとしています。
リコールの対象台数が拡大するにつれてエアバッグの交換などにかかる費用も増えていますが、今回の調査結果は負担割合を巡る自動車メーカーとタカタの協議にも影響を与えそうです。

NHKニュース

 

タカタの現在の株価は?

現在の株価は160円前後です。(2017円6月)
取引単位が100株なので、2万円前後から購入することが可能です。

PERは現在算定できません。
配当利回りはありません。

 

タカタの上場来の長期のチャートを見ていきましょう

タカタの20年チャート1706

 

タカタが上場したのは2006年の11月。上場来最高値は2007年の5,010円です。

そこから長い間下げてしまっています。

直近3年間のチャート

タカタの3年チャート1706

こちらも残念ながらキレイな右肩下がりです。

現在どん底です。

見ると、2015年11月を境にさらに大きく落ち込んでいます。

おそらくこれが原因でしょう。

2015年11月、アメリカ合衆国運輸省の道路交通安全局(NHTSA)は、タカタのエアバッグの欠陥を企業の不祥事と位置づけ、同社が適切なリコールや情報開示を行わなかったため、アメリカ国内で被害を拡大したとして最大2億ドル(約240億円)の民事制裁金を科すと発表した。NHTSAが一社に科す制裁金としては過去最高額。タカタと自動車メーカーに対して、2019年末までにエアバッグの修理を完了するように命じた。制裁金に加えてリコール費用、訴訟費用が巨額に膨らむ可能性があり、会社存続の危機と指摘された。
さらに同月、最大顧客であるホンダがタカタの提出データに不適切な報告の形跡があると指摘、今後は開発中の新型車にタカタ製インフレータ(膨張装置)を使わない方針を表明した。これに続く形でマツダや富士重工業など国内自動車大手も、タカタが製造したインフレーター(ガス発生装置)を使わないと相次いで表明した。

Wikipediaより

そして、2017年6月に入ってさらに大きく下げています。

タカタは6月26日に東京地裁に民事再生法の適用を申請する予定であると発表されました。
それが原因で6月16日以降、タカタの株価は急落。19から3日連続でストップ安となりました。

しかし、その後、大手メディア(日経新聞)が本田技研工業、トヨタ自動車、日産自動車など国内自動車大手がタカタの資金繰り支援を行うと報道。
すると23日には、前日比+45.6%(!!)の160円をつけています。

なんかすごいことになっていますね。

今後に注目が集まっています。

タカタの売上高は?

タカタの売上高

ただ、株価に反し、実は売上高はしっかり右肩上がりです。かなりいいですね。

次にEPS(1株当たりの利益)の推移です

タカタのEPS

ただ、EPSがかなりボコボコです。よくないですね。

そして直近FY2015の利益の落ち込みが激しいです。マイナスになってしまっています。

BPS(1株あたり純資産)を見てみましょう

タカタのBPS

長期投資に適した銘柄のBPSとはキレイな右肩上がりのところ、タカタのBPSはデコボコです。

ROE(株主資本利益率)の推移

タカタのROE

ROE(株主資本利益率)は、直近-9.72%。

これでは話になりません。もちろん長期投資の対象としては難しいです。

最後に、流動比率は1.28倍です。こちらは1倍を超えているので合格です。

タカタの今後をまとめると

不祥事がかなり重く響いています。
ここから復活できるのであれば伸びて大きく利益を得られる可能性はあります。

ただ、EPS、BPSを見てもまったく投資をしたいと思える銘柄ではないです。

配当もないことですし。

ということで、少し辛口になってしまいますが、よっぽどタカタに将来性を感じている人意外には向かない銘柄です。

今井バフェット

今井バフェット株式長期投資家

投稿者プロフィール

株式に長期投資をしている36歳。

節約をして限界まで可処分所得を減らし、種銭をつくり、株を買い増している。
年間300万円の貯金で年利8%の運用が目標。

投資スタイルはバイ・アンド・ホールド。一度買ったらずーっと売らないつもり。
目標資産、まずは1,000万円!(→2020年達成)
次は、3,000万円!(→2021年達成)

46歳で資産1億円をめざす。

近視眼的な投資では理性を失い、結果としてお金と時間を失う
(ウォーレン・バフェット)

(詳細な資産推移はこちら)

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