社長に置き去りにされ、御茶ノ水「カレー屋ジョニー」へ行った話

事の発端は社長からの電話だった。

社長「これから神田明神に行くぞ!」

どこかのタイミングで商売繁盛の祈祷をしてもらいに行こう、と前々から言われてはいたが、それが今日になるなんてあまりにも唐突だ。
その電話をもらった14時頃、私は現場に挨拶回りに出ていた。

社長「何時に戻ってくるんだ?」
私「そうですね、1時間後くらいかと思います」
社長「なら、16時までに直接電車で来いよ、最寄りは御茶ノ水駅な」

会社に戻って溜まっている事務作業をしようと思っていたのに……。
いや、それより何よりまだ昼飯食ってねぇよ。
ここから御茶ノ水駅までは1時間半……食べる余裕はなさそうだ。

いざ、御茶ノ水へ

電車で隣合わせたJKに腹の音を聞かれた気がして、恥ずかしさをごまかすように寝たフリをしたまま御茶ノ水駅に到着。
15時50分頃、全力ダッシュで境内に入るところでバッタリ社長と顔を合わせた。

社長「おう、ピッタリだな」

手を清めるところに置いてある柄杓で顔面を突いてやろうか迷ったが、こんな神聖な場所でそんなことをしたらバチが当たる気がしてやめた。

16時に祈祷が始まった。
ここでも腹の音が心配になる。
オナラやゲップは我慢できても、腹の音の我慢の仕方は分からない。

なんとか鳴らずに15分乗り切った。
思っていたより短くて安心した。

そして社長は去っていった

社長「じゃあ、俺は用があるから解散な、あとよろしくー」

ベンツに乗り去って行く社長。
会社まで送ってくれるんじゃねぇのか、やっぱり柄杓で突くべきだったか。

それにしても、移動に往復3時間で、祈祷は15分って……。
なんだか力が抜けてしまい、空腹感も消え去った。
これから会社に帰るのか、残業確定だな……俯き気味にとぼとぼ御茶ノ水駅に向かって歩いた。

カレー屋ジョニー発見!

まもなく着こうというところで、ある店が目に入った。

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「カレー屋ジョニー」、なんだこの外観は。
失礼な言い方かもしれないけど、キレイじゃないところが却っておいしそうな雰囲気を醸し出している。
でも、空腹感がなくなったために食べる気はしない。

そこでふと頭に過った。
そうだ、俺は昨日からライターの仕事をもらえるようになったんだ。
それに、御茶ノ水駅に来る機会なんてほとんどないんだ、食べてレビューを書けばいいじゃないか

そして食レポ初体験

気がつくと、ロースカツカレー(710円)の食券を買っていた。
自分の真面目さにはほとほと呆れる。
店員さんに食券を渡すと、次回使える無料トッピング券を渡され、席に案内された。
1階はカウンター席4つと、2人掛けのテーブル席が1つなのだが、アイドルタイムで空いていたためテーブル席に案内してくれた。

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カレーが来るまでの間に店内を見回す。

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コクが自慢なのかな?
ますます期待が高まり、空腹感が出てきた。
カレーの匂いというのは、どうしてこうもそうさせるんだろう。

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いよいよ運ばれてきたそれは、ルーが想像以上に黒かった。
ゴーゴーカレーなどでご存知、金沢カレーのスタイルだ。

いざ、実食!

まずはキャベツをもしゃもしゃ。
最初の一口は野菜から、確かそれが何かにいいらしい、調べてみて。
スプーンで一切れのカツをさらに半分に切り、ご飯を一緒にすくってルーをたっぷりつけて口に運ぶ。
店がこだわっているというコクが存分に感じられ、注文されてから揚げるというカツの衣のサクサク感がたまらない。
その一口で、むしろ空腹感が戻ったかのように、どんどん食が進んだ。

カレー好きなら1度は行ってみてほしい。
学生さんだとチキンカツカレーのチキンカツを倍乗っけてくれるサービスもあるそうだ。
利益あるのかそれ?

 

なんだかんだで、御茶ノ水駅に行ってよかった。

 

そんな訳で、一抹の不安を抱えながら、私の初投稿記事は終わるのであった。
今後ともよろしくお願いいたします。

西山 一(はじめ)

西山 一(はじめ)サラリーマン小説家

投稿者プロフィール

シェアブログに乗り込んできた新進気鋭の小説家。
独特のタッチと切り口でファンを魅了している。

実際に本人に起こった日常の出来事を小説タッチで表現する。
そのシュールさにハマる人が続出中。

2016年、不動産投資デビュー。
今後は、多摩と埼玉の物件を買い進める予定。

30代。生まれも育ちも多摩。多摩を知り尽くした男。
立川を都会だと信じて疑わない。

ブログ「今日もまた終わる。」運営中。

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