時間節約の極み!寝てる時間も有効活用。”睡眠”しながらできる3つのこと。
- 2016/3/20
- ビジネス
30代になると、仕事や子育てなどが忙しくて、なかなか勉強する時間がとれないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
しかし、近年の研究結果によると、寝ている間に学習できるものがいくつかあることが分かってきました。
そこで今日は、寝ながら学習できる3つのことをご紹介したいと思います。
1.言語
近年ドイツのある大学が興味深い研究結果を発表しました。
この研究では、大学でオランダ語を学んでいるドイツ人の被験者を2つのグループに分け、片方のグループにだけ、睡眠中に被験者に知らせずにオランダ語を聞かせました。
その結果、後に実施した語学テストでは、圧倒的に睡眠中にオランダ語を聞かされていたグループの方が点数が良かったそうです。
ただし、起きている時に何かをしながらオランダ語を聞くことは、全く効果が無かったと言います。
つまり、寝ている時に、習得したい言語を聞くということに意味があるようです。
2.音楽スキル
ある研究機関が、ギターを習っている人を対象に、ある実験をしました。
この実験では、ギターを習得中の人に被験者となってもらい、ある曲を課題曲として同じ場所で同時に練習をしてもらったのです。
そして、被験者を2つのグループに分け、片方のグループには、練習後に睡眠をとってもらい、睡眠中に課題曲を聞かせました。
すると、睡眠をとりながら課題曲を聴いたグループの方がはるかに上手な演奏をしたと言います。
3.暗記
ある心理学者は、人間の脳は、情報ごとにタグをつけて記憶していると言います。
「重要」というタグが付けられた情報は、長期記憶に持ち込まれ、忘れにくくなり、「重要ではない」というタグが付けられた情報は、短期記憶として、常に新しい情報に置き換えられるようになります。
しかし、最近の研究によると、人は”音”と一緒に記憶すると、それがタグと同じ効果となり、忘れにくくなるというのです。
ある研究機関がこんな実験を行ないました。
まず、数名の被験者にパソコンの画面上に様々な形のアイコンを配置してもらいます。
このアイコンを配置する時、アイコンの形に関連する音が鳴るようになっています。
例えば、猫のアイコンの場合は猫の鳴き声、ベルのアイコンの場合はベルの音が。
そして、アイコンを全て配置し終えたら、それを記憶してもらい、数時間後にどれだけそのアイコンの位置を覚えているか確認するという実験です。
この時、被験者を2つのグループに分けて、片方のグループにだけ、睡眠をとりながらアイコンの音を聞いてもらいました。
すると、やはりこの実験でも、寝ながらアイコンの音を聞いていたグループの方が圧倒的に良い結果を示したそうです。
寝ている間に何が起きているのか?
私たちの脳は眠っている間に、ショート・ウェーブ・スリープ(SWS)という状態となり、だんだんその活動を抑えるようになります。
しかし、近年の研究により、このSWSと呼ばれる状態の時に、短期記憶から長期記憶への移行がなされるということがわかってきたのです。
この時に耳から音が聞こえてくると、それがタグの役割をし、長期記憶となるのだそうです。
これが、上でご紹介した実験のように、寝ている間に言語やギターの音を聞かせた方がその覚えが良かった理由です。
このことを上手く利用すれば、寝ている間に新しいスキルを習得することも可能なのかもしれません。
是非普段忙しくて勉強できないと思っている方は、睡眠時間をうまく利用してみて下さい。