アキュセラ・インク株の急落でアメリカ株長期投資家が思うこと
- 2016/6/10
- 資産運用
- 今井バフェットの1億円への道
アキュセラ・インク(以下、アキュセラ)という会社の株が今、世間で注目を集めています。
アキュセラは、眼疾患治療薬の開発を専門とするバイオベンチャーです。
社員数は49人の小さな会社で東証マザーズに上場しています。
この株価、去年(2015年)には安値638円だった株価が、今年に入って高騰し6,790円に到達。
1年足らずで株価が10倍以上になりました(!)。
いわゆるテンバガーってやつですね。
しかしその後、新薬の臨床試験結果の失敗を受けて株価は大きく下落(試験結果発表前に不自然な下げを見せたことで問題となっています)。
最高値から一気にジェットコースターで急降下し、約85%安となりました。
ニュースはこちら
https://shikiho.jp/tk/news/articles/0/121530
急落前の高騰を受け、多くの投資家が酔狂し、かなりの額をこのアキュセラにつぎ込みました。
証券会社の買付ランキングの上位にランクインするほど。
そして今回の暴落が発生。
多くの投資家が大損をしました。
Twitter上にも、「アキュセラ」と入力すると「破産」「退場」という関連ワードが上がるほどです。
株式投資家の95%はただただ一夜にして大儲けすることしか頭にないーウォーレン・バフェット
1年足らずで10倍、そして暴落。
そもそもベンチャーバイオに退場する危険性があるようなお金を投じて値上がり目的で投資をするのは投資ではないです。
投機です。
気になってアキュセラの財務を見ましたが、純利益はマイナス。
PERが出ないレベルです。
売上もFY2015が29億円。
アメリカ株で僕が投資対象にしているのは、◯兆円、◯千億円という売上を上げている企業です。
そして歴史もアキュセラのように数年ではなく、何十年と実績がある会社に絞っています。
それでもみんな、来年に5倍になる株が欲しいんですね。
とある雑誌に「今後さらに5倍になる」と強気の記事もありました。もちろん暴落前です。
1年で5倍と考えると、年400%。
投資の神様バフェットが年平均20%前後と言われているので驚異的な数字であることはわかると思います。
こういった投機家から見ると、年10%で10年後に1億円を貯めようとしている僕などはスケールが小さいと思われるのかもしれません。
でも、スケールが小さいと思われようがなんだろうが、僕の信じる株式投資は優良株に長期投資です。
そして複利の効果です。
高配当銘柄が生み出す利益を再投資して資産を増やしていくという王道中の王道で勝負します。
アキュセラのこういうニュースを見る度にバフェットの以下の名言を思い出します。
来週抽選が行われる宝くじと、少しずつ金持ちになるチャンス。
人はたぶん、前者のほうに可能性を感じてしまうのでしょう。 ーウォーレン・バフェット
僕は明日いきなり1億円が欲しいのではありません。
まだ1億円をもったところで使いこなせる器ではないです。
少しずつ時間をかけて富裕層に近づく努力をしていきたいと思います。