池上彰さん直伝!わかりやすく説明する方法

みなさんは、普段仕事などで「わかり易さ」を意識しているでしょうか?

私は、「わかり易さ」はどんな状況においても、相手の信頼を得るために必要なことだと思っています。

ただ、わかり易く説明することって、結構難しいんですよね。
そこで今日は、わかり易さのプロである池上彰さんの本から、「わかり易さ」のポイントを探ってみたいと思います。

題材とするのはこの本。

「知らないと恥をかく世界の大問題」です。
新書サイズで、ここまで広く情報を盛り込めるのは、説明の上手さがあるからこそ。
本書を読むと、わかり易い説明のヒントがいくつか見えてきました。

わかり易さのポイント

本書を読んでわかった「わかり易さ」のポイントは以下。

①因果関係を明確にする
②先に結論を言う
③イメージし易い数字で示す

①因果関係を明確にする

みなさんは、会社で上司に仕事の進捗を説明するとき、お客様に社内で検討した結果を伝えるとき、どのような点に気をつけているでしょうか?

たまに時系列に沿って事実を淡々と説明している人を目にします。
けど、それではものごとの因果関係がよくわかりません。

学校で習う「歴史」の教科書もそうですよね。
基本的に時系列に沿って、起きた事実・史実を学びます。
だからなかなか頭に入ってこないのです。
私は歴史嫌いの子供を生んでしまっている理由がここにあると思っています。

人は因果関係を理解できなければ、ものごとの全体像を把握することはできないものです。

本書では、ある「事」に対して原因と結果が明確に示されています。
本書を読むとわかると思うのですが、これによって、ストーリーとして、頭に入ってき易いのです。

②先に結論を言う

また、本書では、必ず結論を言ってから、その詳細説明をしています。
この手の文章を書こうとすると、結論を先に言わなければ、いくら長々と説明をしても、全然理解してもらえないんですよね。

本書では、例えば、

「クルド人とは、世界最大の『祖国を持たない民族』といわれています。」

「民主主義を進めると、過激な思想を持つ勢力が伸張する。これが『民主主義のパラドックス』と呼ばれるものです。」

「リビアにあって、シリアにないもの。それは石油です。」

「(台湾について)一言で言えば、国民党は『中国と協力していこうという融和路線』を掲げる党です。」

などといったように、一言で結論を示してから、詳しい説明に入っています。
これによって、その後の文章が頭に入ってき易いのではないでしょうか。

③イメージし易い数字で示す

さらに、池上さんは、規模などを示す数字を、イメージし易い数字に置き換えて説明しています。
例えば、

「シェールガスがどのくらいあるのかと言うと、アメリカの場合、従来のガスと合わせて100年分。」

「イスラエルに住むユダヤ人は540万人ですが、アメリカに住んでいるユダヤ人はそれとほぼ同じ530万人。」

これによって、あまり身近ではない事についても、なんとなくイメージをつかむことができます。
このように数字を身近なものに置き換えるというちょっとした一手間、これが人に何かを伝えるために必要なことなのだと思います。

まとめ

①因果関係を明確にする
②先に結論を言う
③イメージし易い数字で示す

池上彰さんの本がわかり易いのは、これらのことを確実に行なっているからです。
少しでもこの3つのことを意識して、自分の仕事に活かしていきたいものですね。

また、今回は池上彰さんの本を取り上げて、わかり易いポイントを分析してみましたが、みなさんの周りにも、日頃会社でプレゼンの上手い人や説明の上手い人がいると思います。
そのような人のプレゼンや説明を聞いて、「なんでこんなにわかり易いのだろ?」という視点で見てみると、きっと自分の説明スキル向上のために役立てられるノウハウを学ぶことができると思います。

是非みなさんもこのような視点で「わかり易さ」のポイントを探してみて下さい。

 

日下健史

日下健史プレゼンの鬼

投稿者プロフィール

大学院時代にプレゼンの重要性に気づき、独学でプレゼンを勉強開始。

その後、フォント、色など徹底的にこだわり、他の追随を許さないクオリティでのプレゼン術を身につける。

色のバランスを見極めるため、カラーコーディネーターの資格まで取得する徹底ぶり。

現在は会社員として働く傍ら、年間に何百人ものビジネスパーソンが参加するプレゼン勉強会を主催している。

シェアブログでは、誰でも簡単にできるプレゼンのポイントを紹介する。

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