オプティム【3694】の今後の株価を分析してみた

気になる日本株を分析・予測するコーナー。
ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

今回はオプティム【3694】の株価を分析。そして見通しを分析していきます。

オプティムとはどんな会社?

オプティムは、2000年に創業されたITベンチャー企業です。

デバイス画面の共有や遠隔設定など、情報端末を管理するMDM(モバイルデバイス管理)サービスを提供しています。
ライセンス料やOEM(他社ブランドの製品を製造すること)等によるカスタマイズ料が収益源です。

ネットワーク端末から収集したデータをAI(人工知能)を用いて分析・活用するプラットフォームサービス「クラウドIoTOS」も展開しています。
遠隔医療サービスや農業ITなど、異業種との提携によるサービス展開に注力しています。

菅谷俊二社長自らが主導し、特許取得に積極的。

社長、かなりやり手ですね。

経歴は以下です。
1996年佐賀大学農学部入学。2000年3月に大前研一氏らが主催する「ビジネスジャパンオープン」にて孫正義賞を受賞。2000年6月佐賀大学在学中にオプティムを創業。同社代表取締役に就任。2014年10月東証マザーズ上場、2015年10月東証一部上場。オプティムは2013年情報通信分野で特許資産規模で第9位を獲得、2014年IoT分野で第3位を獲得。また個人としても、1993年-2015年の情報通信分野における日本人特許資産規模ランキングで第1位を獲得する。

少し古いですが、こんな記事もあります。
https://www.ceo-vnetj.com/president/%E8%8F%85%E8%B0%B7%E4%BF%8A%E4%BA%8C/

抜粋すると以下です。

佐賀大学在学中に同社を設立した社長の菅谷俊二は強調する。

「大手企業はアライアンス先を選ぶ際に特許を重視する。一方で、ベンチャー企業のビジネスをフェアに守るのは知財だ。われわれにとって、新しいビジネスを創造する会社が特許から始まるのは当たり前のことだ」

アイデア創出→研究開発→特許取得→大手企業との提携→シェア獲得→収益化。このサイクルで同社は成長してきた。

社内の環境はこんな感じだそうです。

聞けば、何か特徴的な就労制度を設けているわけではない。注力しているのは主に3点だ。第1に、どんな小さな仕事にも意味を付けて指示すること。第2に、教育よりも学習を重視して、まずは何事も経験させること。そして第3に、チャレンジの過程で仕事を楽しませることである。

ステキな会社ですね。
そんなオプティム、現在の社員数は167人です。

現在の株価は?

現在の株価は3,510円前後です。
取引単位は100株なので、35万円前後でオプティムの株を所有することが可能です。

うーん、30万円オーバーは高いですね。
単元株が100株となり、最近5万円以下で購入できる日本株も増えてきたので決してお手頃とは言えません。

オプティムのPER(株価収益率)は、現在8,621倍です。
8621倍!?
いくらなんでも高すぎです。超絶高PERですね。

PERがめちゃくちゃ高い原因は2つです。
理由1:株価がめちゃくちゃ高い(期待が高い)
理由2:一株当たりの利益がめちゃくちゃ小さい(業績が悪い)

※そもそもPER=「株価」÷「一株当たり利益(EPS)」で計算されます。

あとでここまでPERが高い原因を見ていきましょう。

配当利回りは、ありません。

オプティムの長期チャート

東証1部上場が2014年です。
2018年の8月までは方向感のない動きが続いていました。
しかしそこからは上昇し、特に直近の伸びはすごいです。

直近1年間の短期チャート

しっかり上昇していますね。
とくに5月末から急騰しています。

オプティムの急騰の理由は、「コンテナ技術をアプリケーション配信手段とするアプリケーション実行基盤に関する特許を保有している」との発表によるものです。

本特許は、アプリケーションとその実行環境(ライブラリ、ミドルウエアなど)をまとめたコンテナイメージと呼ばれるものを、クラウドシステムもしくは、クラウドシステム経由で連携システムに配信・起動するというもの。

これにより、利用者はアプリケーションとともに必要な実行環境も入手でき、アプリケーションの導入・運用が容易になる。

画像

興味ある方は原文をご覧下さい。
https://www.optim.co.jp/newsdetail/20190529-pressrelease

オプティムの売上高は?

キレイな右肩上がりですね。
素晴らしい!

オプティムのEPS(1株当たりの利益)の推移です。

直近のEPSが0.82と極端に少なくなっています。
超PERの理由はこれですね。

EPS(1株当たりの利益)がすごく少ないです。
それに加えて株価も上昇(期待されている)したことで驚異的な高PERになっています。

まだ売上が50億円程度の会社なので、販管費(販売管理費)が膨らめば利益は大きく目減りしてしまいます。
(今回もこのケースに該当します)

BPS(1株あたり純資産)を見てみましょう。

こちら、方向感がありません。
見通しが立てられないという点ではマイナスポイントです。

ROE(株主資本利益率)の推移はこちら

直近のROEは0.39%です。
ただ、過去には15%をしっかり超える年度もあり、潜在的には高PERで経営できるポテンシャルを持っています。

最後に流動比率は0.39倍。
こちらは1倍を割っているので少し心配です。

オプティムの今後をまとめると

表面的な数字を見ると長期投資にはよくありません。
ただ、潜在的な力がすごく、化けたときに一気に上昇する可能性があります。

今後10年で何十倍となる可能性もある雰囲気を持つ銘柄です。

決してポートフォリオのほとんどを投資してはいけませんが、10%〜15%ならありかもしれません。
その意味で資産500万円以上(できたら1,000万円)ある人にとってはじめて選択肢に上がる銘柄です。

個人的にも今までとは毛色が違いますが、いい意味で気になる銘柄でした。
ただ、急騰した直後なので慌てて飛びつかず、反落しはじめてからじっくり投資をしても遅くはありません。

気になる方は四季報などで詳細をチェックしてみて下さい。

今井バフェット

今井バフェット株式長期投資家

投稿者プロフィール

株式に長期投資をしている36歳。

節約をして限界まで可処分所得を減らし、種銭をつくり、株を買い増している。
年間300万円の貯金で年利8%の運用が目標。

投資スタイルはバイ・アンド・ホールド。一度買ったらずーっと売らないつもり。
目標資産、まずは1,000万円!(→2020年達成)
次は、3,000万円!(→2021年達成)

46歳で資産1億円をめざす。

近視眼的な投資では理性を失い、結果としてお金と時間を失う
(ウォーレン・バフェット)

(詳細な資産推移はこちら)

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