高配当で国内最大手!INPEX(ex.国際石油開発帝石)の今後の株価を分析

気になる銘柄を分析し、ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

では、本日も早速分析していきましょう。

こういった流れで説明していきます。
最後までしっかりご覧いただけると幸いです。

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1. 会社の説明
2. 株価、利回り、PERなど
3. チャート
-長期チャート
-短期チャート
4. 売上高
5. EPS(1株あたりの利益) →とくに大事
6. BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
7. ROE(自己資本利益率)  →とくに大事
8. まとめ
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では、まずINPEXについて説明していきます。

1 INPEXについて

(1)国内最大手
INPEXは、原油・ガス開発生産国内最大手の会社です。
旧石油公団系のインドネシア石油が前身。

もとは、国際石油開発帝石株式会社という社名でした。
2021年4月1日より、従来の英語表記と同じ株式会社INPEXに社名変更しました。

エネルギーの安定確保の面から、黄金株を発行しながらも唯一東証への上場が認められている会社です。

※黄金株とは?
株主総会で拒否権を行使できる株式です。
政府関連機関・公営企業などを民営化する際に、株主構成の極端な変動防止や会社の経営安定を図るために開発されたものです。

トップは代々、経済産業省(旧通産省)出身。
2006年に国際石油開発が帝国石油と経営統合した後、完全合併で吸収。
アジア・オセアニア、中東中心に開発生産プロジェクトに多数参画。

(2)超大型プロジェクト「イクシスLNG」

そして、オーストラリアで「イクシスLNG」という超大型プロジェクトを操業しています。
総事業費はなんと約400億ドル!

18年7月に商業生産を開始し、徐々に生産量を増やす。
インドネシアで大型LNG開発計画もあります。

※LNGとは?
天然ガスを約マイナス162℃まで冷却して液体にした「LNG(Liquefied Natural Gas)」。
日本語では「液化天然ガス」と呼ばれるこのLNGは、火力発電の燃料として、あるいは都市ガスの原料として利用されています。
日本はこのLNGの世界最大の消費国です。

イクシスLNGプロジェクトとは?

オーストラリア北西部の沖合にある「イクシス ガス・コンデンセート田」を開発し、準州ノーザンテリトリーの州都・ダーウィンで生産するという巨大プロジェクトです。

ちなみに、ガス田の名である「ICHTHYS(イクシス)」は、古生代デボン紀に生きた最大の巨大魚にちなんで命名されました。
(2000年、INPEXは、この天然ガスを発見。)

洋上に浮かんでいる「沖合生産・処理施設」の高さは210m、「沖合生産貯油・出荷施設」の高さは140mと、高層ビル並の大きさです。また、このガス田からダーウィン港そばにある「陸上ガス液化プラント」まで、890kmにもおよぶ長さの海底パイプラインでガスが輸送されていますが、これは東京都から福岡県までの直線距離とほとんど同じ距離です(約880km)

こうやって東京タワーと比較すると、いかに規模が大きいのか分かります。

(3)時価総額10,689億円

そして、時価総額は10689億円です。

時価総額ランクだと、Aランクです。
日本の上場企業でも上位ランクです。

2. 株価、利回り、PERなど

では、次に、株価や配当利回りを見ていきましょう。

・株価 730円
株価は730円です。
100株単位で売買できるので、73,000円から投資をすることが可能です。
いいですね。10万円以下で購入できる銘柄です。
これなら初心者でも気軽に購入することができます。

・PER(株価収益率)8.03倍
次に、PER。株価収益率ですね。
こちらは8.03倍です。
かなり割安の水準です。いいですね

・配当利回り 3.69%
そして、配当利回り。
こちらは3.69%です。
いいですね。
4%近いのでけっこう配当はあるほうです。

・流動比率 1.14倍

最後に流動比率。流動比率とは、企業の安全性を表す数字です。
流動資産/流動負債で表すことができます。
流動資産とは、1年以内に現金化できる資産。
流動負債とは、1年以内に返済すべき負債。

流動比率が1倍より高いと、
1年以内に現金化できる資産>1年以内に返済すべき負債
→支払えるので安全性についてはひとまずクリア

なので、まずは1倍を超えているかどうかを見ます。
1倍を超えていればOKです。

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この会社の流動比率は1.14倍です。
1倍を大きく超えているので会社の安全性についてはクリアです。

3. チャートについて

次に、チャートを分析していきましょう。
あまり深入りせずザックリと説明していきます。

まずは長期チャートです。


上場は2006年の4月です。

長期で見ると下落トレンドですね。
長期投資が報われていません。

特に直近は800円の節目をしっかり割っており、
さらにもう一段下げそうな動きをしています。

次に、短期チャートを見ていきましょう。

過去1年間のチャートです。

短期で見ると見え方が少し変わってきます。
去年10月に底を打ってからは比較的しっかりと伸びています。
ただ、3月8日をピークに反落し、油断は禁物です。

4. 売上高について

では、売上高見ていきましょう!

ちなみに、INPEXの決算月は2019年度から3月に変更しています。

横ばいですね。
右肩上がりではありません。

とくに直近の売上高の下げが気になります。

5. EPS(1株あたりの利益)について

次に、EPSを見ていきましょう。EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。

そして、過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
それは優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていれば要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう!

比較的キレイな右肩上がりだったのですが、直近がマイナスとなっています。
通期での赤字ははじめてです。
石油・ガス価格の急落を受け、オーストラリア沖の開発プロジェクトなどで20年4~6月期に計1924億円の減損損失を計上したことが響いています。

6. BPS(1株あたりの純資産)について

次は、BPSです。
BPSとは、1株あたりの純資産のことです。純資産とは、会社の価値のこと。
つまり、BPSは1株の価値そのものを表します。

では、見ていきましょう。

横ばいですね。
EPSと同様に直近の数値が大きく下落しています。

7. ROE(自己資本利益率)について

では、ROEについて。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」という数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。

一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業です。

見ていきましょう。

うーん、低いですね。
合格ラインを一度も超えられていません。
比較会社のENEOSなんかは合格ラインの10%を超えていることもちょくちょくあります。
もう少しROEが改善すると長期投資の対象として安心できるのかなと思います。

ちなみに自己資本比率は59.0%です。

8. まとめ

・国内最大手で配当高め
・数字は正直そこまでだが、今後に期待

では、INPEXを総合的にまとめましょう!

国内最大手の安心感があります。
さらに我が国のエネルギーを支えるような巨大プロジェクトも手掛けており、日本を代表する会社と言えます。

そして、配当が4%近く高いのもうれしいですね。

売上高やROEはパッとしません。
減損の影響で直近のEPSが落ちていますが、今後しっかりと復活を遂げれば株価もしっかり伸びる可能性は十分にあります。

今すぐにほしいというわけではありませんが、チェックしていきたい銘柄ではあります。

気になった方はぜひIRなどもチェックして検討を行って下さい。

 

 

 

【ちょこっと宣伝】追記 今井バフェット、株を2,140万円分買いました。

今回のコロナショックで多くの銘柄が下げました。

2017年11月から投資ブログをピタッと止めていた私。
それは他ならぬ「株価が高水準だった」からです。

そして今回の下落。
優良銘柄が適切な評価をされておらず、「お宝がザクザク」しています。
紛れもなく10年に一度のチャンスです。

そんな中、私も投資を再び再開しました。
貯金1,400万円のうち、ある一つの日本株に1,200万円以上を投資しました。
※2021年4月現在も割安な状態は続き、今もどんどん買い増しをしています。


多くのお宝銘柄の中で、さらに埋もれている「これはものすごい!」と感じた銘柄があったからです。

これまで何百と日本株を分析した私が、身銭を切って投資しました。

バフェットはこう言いました。
「賢い人たちは、チャンスが訪れたときに大きく賭けます。オッズが有利なときは大きく賭けるのです。
しかし、そうでないときは賭けません。ただそれだけです。」

今回のコロナショックで資産の90%以上を投じた銘柄とは?
今井バフェットが何に勝負をかけたのか?

理由とともに売買履歴や今後の売買戦略なども詳細に述べています(適宜更新予定です)

もし気になる方はコチラを見て下さい。
ちなみに有料ですが、途中まではタダで読めます。

最大のチャンス!コロナショックで私が2,140万円全力投資した銘柄

今井バフェット

今井バフェット株式長期投資家

投稿者プロフィール

株式に長期投資をしている36歳。

節約をして限界まで可処分所得を減らし、種銭をつくり、株を買い増している。
年間300万円の貯金で年利8%の運用が目標。

投資スタイルはバイ・アンド・ホールド。一度買ったらずーっと売らないつもり。
目標資産、まずは1,000万円!(→2020年達成)
次は、3,000万円!(→2021年達成)

46歳で資産1億円をめざす。

近視眼的な投資では理性を失い、結果としてお金と時間を失う
(ウォーレン・バフェット)

(詳細な資産推移はこちら)

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