【日本郵政と業務提携】楽天グループ【4755】の今後の株価を分析してみた

気になる銘柄を分析し、ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。

では、本日も早速分析していきましょう。

こういった流れで説明していきます。
最後までしっかりご覧いただけると幸いです。

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1. 会社の説明
2. 株価、利回り、PERなど
3. チャート
  -長期チャート
 -短期チャート
4. 売上高
5. EPS(1株あたりの利益) →とくに大事
6. BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
7. ROE(自己資本利益率)  →とくに大事
8. まとめ
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では、まず楽天グループについて説明していきます。

1 楽天グループについて

(1)ネットECで国内最大手
楽天グループは、インターネット関連サービスを中心に展開する日本の企業です。

ECモール「楽天市場」から旅行サイト・金融事業と多角化、総合ネット企業に。
ネット上のEC・旅行は国内最大手。楽天証券もネット専業で大手級。

「楽天カード」は国内クレジットカード首位です。
ネット銀行や保険にも参入し、金融が収益を支える一大事業に。

グループ内で蓄積のデータを活用した広告・投資事業も育成中。
野球、サッカーと国内プロスポーツ事業を展開。

海外展開の加速に備え、2012年6月から社内で英語を公用化。
キャッシュレスやシェアリングのテーマ性でネット関連の主力株。

(2)携帯キャリア事業へ参入
そして、19年携帯キャリア事業に新規参入しました。
携帯事業が基地局償却負担増で3000億円超の赤字となっています。

2021年3月12日にこんな発表もしました。

日本郵政との1500億円規模の資本提携を発表し、全国の郵便局網を活用したモバイル事業の拡大戦略を示した。

楽天が実施する第三者割当増資を日本郵政が引き受け、出資比率は8.32%となります。
日本郵政傘下の日本郵便と楽天は物流効率化に向けた戦略提携を昨年12月に結んでおり、資本提携によって幅広い分野での連携強化を図る。
また、中国のテンセント・ホールディングス(騰訊)子会社や米ウォルマートなどに対しても第三者割当増資を実施することに加え、自己株式の処分も行い、合計で約2400億円を調達するとも発表。

※第三者割当増資とは?
特定の第三者に新株を引き受ける権利を付与して、新株を引き受けさせる増資です。

調達資金は「4G」や「5G」に関わる基地局設備などに充当します。

最近では、4月22日、自社の携帯通信事業で米アップルのスマートフォン「iPhone」の取り扱いを始めると発表しました。


アップルから端末の供給を受け、自社の携帯通信プランの加入者などへ販売する。主要機種の価格は通信大手のなかで最安値としました。

(3)時価総額21,671億円

そして、時価総額は21671億円です。

時価総額ランクだと、AAランクです。日本の上場企業でも上位ランクです。

2. 株価、利回り、PERなど

では、次に、株価や配当利回りを見ていきましょう。

・株価 1,376円

株価は1,376円です。
100株単位で売買できるので、137,600円から投資をすることが可能です。
いいですね。日本株の中では比較的少額から取引が可能な銘柄です。

・PER(株価収益率)ー倍
次に、PER。株価収益率ですね。
こちらは現在算出できません。

・配当利回り 0.32%
そして、配当利回り。
こちらは0.32%です。
ほとんど配当はありませんね。

・流動比率 0.95倍

最後に流動比率。
流動比率とは、企業の安全性を表す数字です。
流動資産/流動負債で表すことができます。
流動資産とは、1年以内に現金化できる資産。
流動負債とは、1年以内に返済すべき負債。

流動比率が1倍より高いと、
1年以内に現金化できる資産>1年以内に返済すべき負債
→支払えるので安全性についてはひとまずクリア

なので、まずは1倍を超えているかどうかを見ます。
1倍を超えていればOKです。

この会社の流動比率は0.95倍です。
1倍を割っているので少し心配です。

3. チャートについて

次に、チャートを分析していきましょう。
あまり深入りせずザックリと説明していきます。

まずは長期チャートです。


上場は2000年の4月です。

長期で見ると比較的堅調です。
ただ、2015年をピークに直近のここ数年では軟調となっています。

 

次に、短期チャートを見ていきましょう。
過去1年間のチャートです。

こちらは比較的堅調です。

とくに注目が3月に大きく株価が急騰しているところですね。
日本郵政との1500億円規模の資本提携を発表したことを好感して買われています。

4. 売上高について

では、売上高見ていきましょう!

ちなみに、楽天グループの決算月は12月となっています。

売上高、いいですね。
しっかりと右肩上がりで伸びています。

5. EPS(1株あたりの利益)について

次に、EPSを見ていきましょう。EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。

そして、過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
それは優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていれば要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。

では、見ていきましょう!

こちらは直近はマイナス。
そしてマイナス幅が拡大しています。

まあ、携帯事業への投資が原因ですね。
大きな事業を育てようとしているフェーズで利益をそちらに大きく振り分けているので、
しかたがないとは思います。

6. BPS(1株あたりの純資産)について

次は、BPSです。
BPSとは、1株あたりの純資産のことです。純資産とは、会社の価値のこと。
つまり、BPSは1株の価値そのものを表します。

では、見ていきましょう。

こちらは右肩上がりではないですね。
2018年度をピークにじわじわと純資産が削られていっています。

ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、-0.79%です。
つまり、年間-0.79%ずつこの会社は成長し続けているということです。

7. ROE(自己資本利益率)について

では、ROEについて。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」という数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。

一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業です。

見ていきましょう。

20%近いROEを叩き出す年度もあったのですが、直近は携帯事業の件もあり、
大きく落ち込んでいます。

ちなみに自己資本比率は4.9%です。
ものすごく低いですね。

8. まとめ

・売上は右肩上がり
・とにもかくにも携帯事業

では、楽天グループを総合的にまとめましょう!

売上はキレイな右肩上がりで素晴らしかったです。
1兆円を超え、まだまだ伸びそうな雰囲気は十分にあります。

あとは、とにもかくにも携帯事業ですね。
いくら他の事業で儲けても、この事業につぎ込んでマイナスとなってしまっています。
2017年に携帯事業への参入を表明して以降、巨額の先行投資を続いて、もともと盤石だった楽天の財務体質は徐々に悪化しているのが事実です。

この事業がうまく行けばさらに会社としてパワーアップします。
ですが、失敗すれば大きな痛手をこうむります。

個人的にはそういった挑戦は大好きなのですが、
投資という面から見たら不確実な部分がたくさんあるので判断が難しいところです。

このチャンネルでは、長期でしっかりと利益を出し続け、今後もキャッシュを生み出し続ける見通しがある程度できる企業に
投資をしたいです。

そういった意味で楽天グループはチャレンジングなことをしているので評価がわかれると思います。
良い企業ではあるかと思いますが、個人的には投資は見送ります。

気になった方はぜひIRなどもチェックして検討を行って下さい。

 

 

【ちょこっと宣伝】追記 今井バフェット、株を2,140万円分買いました。

今回のコロナショックで多くの銘柄が下げました。

2017年11月から投資ブログをピタッと止めていた私。
それは他ならぬ「株価が高水準だった」からです。

そして今回の下落。
優良銘柄が適切な評価をされておらず、「お宝がザクザク」しています。
紛れもなく10年に一度のチャンスです。

そんな中、私も投資を再び再開しました。
貯金1,400万円のうち、ある一つの日本株に1,200万円以上を投資しました。
※2021年4月現在も割安な状態は続き、今もどんどん買い増しをしています。


多くのお宝銘柄の中で、さらに埋もれている「これはものすごい!」と感じた銘柄があったからです。

これまで何百と日本株を分析した私が、身銭を切って投資しました。

バフェットはこう言いました。
「賢い人たちは、チャンスが訪れたときに大きく賭けます。オッズが有利なときは大きく賭けるのです。
しかし、そうでないときは賭けません。ただそれだけです。」

今回のコロナショックで資産の90%以上を投じた銘柄とは?
今井バフェットが何に勝負をかけたのか?

理由とともに売買履歴や今後の売買戦略なども詳細に述べています(適宜更新予定です)

もし気になる方はコチラを見て下さい。
ちなみに有料ですが、途中まではタダで読めます。

最大のチャンス!コロナショックで私が2,140万円全力投資した銘柄

今井バフェット

今井バフェット株式長期投資家

投稿者プロフィール

株式に長期投資をしている36歳。

節約をして限界まで可処分所得を減らし、種銭をつくり、株を買い増している。
年間300万円の貯金で年利8%の運用が目標。

投資スタイルはバイ・アンド・ホールド。一度買ったらずーっと売らないつもり。
目標資産、まずは1,000万円!(→2020年達成)
次は、3,000万円!(→2021年達成)

46歳で資産1億円をめざす。

近視眼的な投資では理性を失い、結果としてお金と時間を失う
(ウォーレン・バフェット)

(詳細な資産推移はこちら)

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