気になる銘柄を分析し、ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
では、本日も早速分析していきましょう。
こういった流れで説明していきます。
最後までしっかりご覧いただけると幸いです。
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1. 会社の説明
2. 株価、利回り、PERなど
3. チャート
-長期チャート
-短期チャート
4. 売上高
5. EPS(1株あたりの利益) →とくに大事
6. BPS(1株あたりの純資産)→とくに大事
7. ROE(自己資本利益率) →とくに大事
8. まとめ
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では、まずホンダについて説明していきます。
1 ホンダについて
(1)二輪が世界首位
(2)無人ライドシェアの展開を目指す
(3)時価総額60,248億円
ホンダは、大手輸送機器メーカーです。
1948年設立。
2輪事業を皮切りに、63年に4輪参入。
2輪は世界シェア3割強と断トツの首位です。
4輪は、世界年間販売台数500万台の中位に位置しています。
ホンダといえばバイクのイメージですが、実際の売上高比率は、二輪14%、四輪67%で圧倒的に四輪となっています。
ただ、営業利益率(売上高に占める営業利益の割合)は、二輪の方が高いです。二輪が14%、四輪が2%です。
つまり、バイク作っていたほうが、より儲かりやすいということです。
四輪の収益性改善が課題です。
合従連衡(がっしょうれんこう:状況に応じて各勢力が結び、また離れること)が続く自動車業界で他メーカーとの資本提携持たない独立派ですが、
近年は自動運転や電動化・バッテリー領域でゼネラル・モーターズ(GM)との外部提携を積極化しています。
2030年に4輪販売の3分の2を電動車とする目標を掲げています。人型ロボットや小型ジェットまで展開。
さらに、自動運転にも積極的です。
こんな記事があります。
ホンダは16日、中国の自動運転スタートアップ「オートX」と提携すると発表した。中国の公道で自動運転の共同研究に取り組む。中国政府は自動運転技術の育成に力を入れており、試験走行をする環境が整っている。ホンダは現地の交通事情に合った技術を開発し、中国向け車両への導入を目指す。
オートXは2016年の設立。自動運転技術を持ち、現在は上海や深圳など人口密度が高い都市の公道で自動運転タクシーを運行している。
ホンダはセダンの「アコード」や「インスパイア」にオートXの開発した自動運転技術を搭載して、広東省の公道で走行試験する。特定の条件下で車の運転を自動化する「レベル4」に相当する技術を活用する。期間は不明。
今回の提携では両社は資本関係を結ばず、ライドシェア(相乗り)など他の事業で協力する計画はない。
ホンダは、21年中に日本で自動運転の実証実験に取り組む方針で、無人ライドシェアサービスの展開を目指している。
無人ライドシェアって要するに、無人の相乗りですね。
とくにアメリカでのビジネスとして可能性が高いと言われています。
実は、自動運転で中国企業と連携するのはホンダだけではありません。
たとえば、トヨタ自動車はネット大手の百度(バイドゥ)による自動運転の開発連合「アポロ計画」に参加。
ルノー・日産自動車・三菱自動車の3社連合は自動運転スタートアップの文遠知行(ウィーライド・エーアイ)に出資しています。
自動運転をめぐる戦いが今後ますます激しくなりそうですね。
そして、時価総額は60248億円です。
時価総額ランクだと、Sランクです。
日本の上場企業でもトップクラスです。
ちなみに現時点で、日本の時価総額のランキングだと19位となります。
2. 株価、利回り、PERなど
では、次に、株価や配当利回りを見ていきましょう。
・株価 3,326円
・PER(株価収益率)12.95倍
・配当利回り 2.46%
・流動比率 1.26倍
株価は3,326円です。
100株単位で売買できるので、332,600円から投資をすることが可能です。
日本株の中では普通ですね。
次に、PER。株価収益率ですね。
こちらは12.95倍です。いいですね。
どちらかといえば割安の水準です。
そして、配当利回り。
こちらは2.46%です。けっこうありますね。
これは高配当好きにはありがたいです。
最後に流動比率。流動比率とは、企業の安全性を表す数字です。
流動資産/流動負債で表すことができます。
流動資産とは、1年以内に現金化できる資産。
流動負債とは、1年以内に返済すべき負債。
流動比率が1倍より高いと、
1年以内に現金化できる資産>1年以内に返済すべき負債
→支払えるので安全性についてはひとまずクリア
なので、まずは1倍を超えているかどうかを見ます。
1倍を超えていればOKです。
この会社の流動比率は1.26倍です。
1倍を大きく超えているので会社の安全性についてはクリアです。
3. チャートについて
次に、チャートを分析していきましょう。
あまり深入りせずザックリと説明していきます。
まずは長期チャートです。
うーん、なんともいえません。
2007年にピークを迎えるまではしっかりとした上昇トレンドでした。
ただ、その後は方向感がありません。
良く言えば比較的安定している初心者でも扱いやすい銘柄ということです。
(悪く言えば、大きな利益が望めない銘柄)
次に、短期チャートを見ていきましょう。
過去1年間のチャートです。
こちらはいいですね。
堅調です。上昇しています。
特に、前回高値の2月10日の3176円を超えてからは一段上に行っておりさらに上昇の兆しも見えます。
テクニカル的には良い傾向です。
4. 売上高について
では、売上高見ていきましょう!
ちなみに、ホンダの決算月は3月となっています。
売上高14兆円を超えておりさすがです。
ただ、売上高右肩上がりではなくその点は残念です。
5. EPS(1株あたりの利益)について
次に、EPSを見ていきましょう。EPSとは1株あたりの利益のことです。
単年度でみるというより、過去数年にわたってチェックします。
そして、過去数年でしっかり右肩上がりでEPSが上昇していれば、利益を伸ばしているということです。
それは優秀な企業と評価できます。
一方、EPSが右肩下がりとなったり、デコボコしていれば要注意です。
長期投資としてそういった会社を検討するべきではありません。
では、見ていきましょう!
こちらも、2018年が突出してよかったのですが、その後は大きく下げています。
純利益であるEPSではなく、営業利益で見てみても同じく2018年度からしっかりと下げておりこの傾向は変わりません。
厳しい言い方ですが、こういった点が株価が煮え切らない要因と言えます。
一般的にEPSが右肩上がりでしっかり伸びていれば株価も同じ動きをすることが多いです。
なので、将来的にEPSが伸びればそれは株価も同じく伸びるということです。
6. BPS(1株あたりの純資産)について
次は、BPSです。
BPSとは、1株あたりの純資産のことです。純資産とは、会社の価値のこと。
つまり、BPSは1株の価値そのものを表します。
では、見ていきましょう。
こちらは比較的しっかりと伸びています。
わるくはありません。
ちなみに、この期間の年平均成長率(CAGR)は、4.55%です。
つまり、年間4.55%ずつこの会社は成長し続けているということです。
7. ROE(自己資本利益率)について
では、ROEについて。
ROEとは、自己資本利益率のことです。
「会社の自己資本をつかってどれだけの利益を出すことができるか?」という数字です。
ROEは、先程のEPSとBPSでも求めることができます。
ROE = EPS / BPS です。
一般的に10%を超えていれば合格ラインとします。
つまり10億円の元手(純資産)で1億円を稼ぎだせればROE10%なので合格です。
そして、10%を毎年しっかり超えているような企業が我々長期投資家が検討するに値する優良企業です。
見ていきましょう。
2018年度だけ合格ラインをクリアして、その他は合格ラインを超えられていません。
うーん、よくはないですね。
例えばトヨタ自動車なんかは2012年度以降しっかりと10%の合格ラインを超えてきています。
自動車業界全体が低いからと言い訳をしてはいられません。
とくに利益率の低い四輪の利益率を上げることがホンダのROEを上げるカギとなります。
ちなみに自己資本比率は40.0%です。
8. まとめ
・今後の期待は大
・でも、過去の実績はイマイチ
では、ホンダを総合的にまとめましょう!
ホンダは世界に通用する大企業です。
さらに、自動運転にも積極的で中国企業と手を組んで共同研究を行い、無人ライドシェアをいち早く展開しようとしています。
技術力はたしかな企業です。
今後も輸送機器の未来を背負って立つ可能性は十分にあります。
ただ、過去の数字を見るとあまり芳しくはありませんでした。
売上高やEPSは右肩上がりではなく、ROEも合格ラインを超えられていません。
個人的には過去の実績が十分で今後も成長が期待できる企業に投資をしたいです。
そう考えるとホンダの場合は、化ける可能性はあるけれど不確実性が高いといえます。
そういった銘柄には個人的にはあまり手を出しません。
ただ、世界に通用するとても良い会社ではあると思います。
気になる方はぜひIRもチェックしてみて下さい。
【ちょこっと宣伝】追記 今井バフェット、株を2,140万円分買いました。
今回のコロナショックで多くの銘柄が下げました。
2017年11月から投資ブログをピタッと止めていた私。
それは他ならぬ「株価が高水準だった」からです。
そして今回の下落。
優良銘柄が適切な評価をされておらず、「お宝がザクザク」しています。
紛れもなく10年に一度のチャンスです。
そんな中、私も投資を再び再開しました。
貯金1,400万円のうち、ある一つの日本株に1,200万円以上を投資しました。
※2021年4月現在も割安な状態は続き、今もどんどん買い増しをしています。
多くのお宝銘柄の中で、さらに埋もれている「これはものすごい!」と感じた銘柄があったからです。
これまで何百と日本株を分析した私が、身銭を切って投資しました。
バフェットはこう言いました。
「賢い人たちは、チャンスが訪れたときに大きく賭けます。オッズが有利なときは大きく賭けるのです。
しかし、そうでないときは賭けません。ただそれだけです。」
今回のコロナショックで資産の90%以上を投じた銘柄とは?
今井バフェットが何に勝負をかけたのか?
理由とともに売買履歴や今後の売買戦略なども詳細に述べています(適宜更新予定です)
もし気になる方はコチラを見て下さい。
ちなみに有料ですが、途中まではタダで読めます。