気になる日本株を分析・予測するコーナー。
ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
今回はそーせいグループ【4565】の株価を分析。そして見通しを分析していきます。
そーせいグループとはどんな会社?
そーせいグループは、米国バイオ医薬大手ジェネンテックの日本法人社長を務めた田村眞一氏が創設した創薬ベンチャーです。導入品の開発、再導出から出発しました。
変な名前の会社ですね。ちなみに、「そーせい」の由来はこちらです。
明治維新を成し遂げるきっかけを作った長州藩第13代藩主毛利敬親はかつて家臣からの進言には「そうせい」と答え 自由に活動させた。
自由と革新的なアイデアを常に持つベンチャー企業の理念はこれが基本意識と捉え命名した。
名前の由来の通りリスクを恐れず常にベンチャー企業であることを会社理念としている。
かっこいいですね。
ちなみにm,そーせいグループは、バイオベンチャーのソフトバンクとも言われているそうです。
ノバルティス(スイスの国際的な製薬・バイオテクノロジー企業)に導出した慢性閉塞性肺疾患治療薬2品のロイヤルティが安定収益となっています。
口腔カンジダ症薬(販売権は富士フイルム)は国内臨床3相(※)を終了しました。
※臨床3相とは?
そもそも薬は、第I相試験(フェーズ I)から第III相試験(フェーズ III)の3段階の試験を通過することで承認されます。
臨床3相(フェーズ III)とは、多数の患者様に対して薬剤を使用し、第II相試験よりも詳細な情報を集め、実際の治療に近い形での薬の効き目と安全性を確認します。
そして、15年2月に英国ヘプタレスを買収、独自の医薬品候補物質探索技術で大手製薬と共同研究や導出を行っています。
さらに、子会社間の技術連携による新薬開発にも注力。しています。
そんなそーせいグループ、現在の社員数は169人です。
現在の株価は?
現在の株価は2,128円前後です。
取引単位は100株なので、21万円前後でそーせいグループの株を所有することが可能です。
うーん、高いですねー。
単元株が100株となり、最近5万円以下で購入できる日本株も増えてきたので決してお手頃とは言えません。
そーせいグループのPER(株価収益率)は、現在算出することができません。
配当利回りは、ありません。
そーせいグループもありません。
そーせいグループの長期チャート
バイオベンチャーらしい(?)荒々しい動きをしています。
2016年4月に5,000円を超えて大きく上昇するもその後は急降下。
2018年の年末には1,000円を割るところまで株価は下げています。
直近1年間の短期チャート
お椀型ですね。
2018年の年末にかけて下げ、底値を打って、2019年からは堅調な動きをしています。
まだまだ当分はしっかり伸びそうな動きをしていますね。
(もちろん、急落の危険はいつでもありますが)
そーせいグループの売上高は?
FY2017にピークを迎え、直近は大きく下げています。
少し心配ですね。
そーせいグループのEPS(1株当たりの利益)の推移です。
うーん、マイナスだらけです。
長期投資を考えたときにこれだけ見るととても投資したいとは思えません。
BPS(1株あたり純資産)を見てみましょう。
こちらはしっかり右肩上がりです。
長期的に見ても、しっかりと株主の価値を増大させている企業ということがわかります。
ROE(株主資本利益率)の推移はこちら
直帰のROEは−5.85%です。
うーん、こちらもガチャガチャです。
毎年合格ラインの10%をしっかり超えている企業が理想ですが、その理想とは程遠いですね。
最後に流動比率は4.09倍。
こちらは1倍を超えているので問題ありません。
そーせいグループの今後をまとめると
株価の動きも、各数字も、いかにも「バイオベンチャーらしい」と感じました。
今後急成長すれば株価も何倍になる可能性もありますが、値動きも大きく、リスクも大きい銘柄です。
将来の動きが読みづらいので、あまり初心者が手を出すべき銘柄ではありません。
決して資産の大部分をつぎ込んではいけません。
好きな人は好きな銘柄ですが、長期投資という意味では個人的にもほしいとは思えませんでした。
次、見ていきましょう。