気になる日本株を分析・予測するコーナー。
ピックアップした銘柄が、長期投資の対象として魅力的かを探っていきます。
今回は大日本印刷【7912】の株価を分析。そして今後を予想していきます。
大日本印刷とはどんな会社?
大日本印刷は商業および工業用印刷サービスを提供しています。
主に書籍・雑誌・テキストなどの情報メディアおよび包装資材・容器、事務用品、広告宣伝媒体を含みます。
企画・制作・印刷の総合サービスも行っています。また、同社はコカコーラなどの清涼飲料事業も営んでいます。
大日本印刷は略称がDNPです。
現在の株価は?
現在の株価は2,963円前後です。
取引単位は100株なので、30万円程度で大日本印刷の株を所有することが可能です。
うーん、少し高いですね。
株の初心者の方がいきなり一つの銘柄に30万円程度をつぎ込むのは勇気がいります。
資産が少ない場合、ポートフォリオが一気にくずれてしまいます。
PER(株価収益率)は、現在計算できません。
配当利回りは2.16%です。
いいですね! 日本株にしてはそこそこ配当があります。
過去の長期のチャート
うーん、長期でみると軟調ですね。
ただ、2012年に底を打ってからの動きは比較的堅調です。
ちなみに直近1年のチャートはこちら
2019年の9月に入ると急伸しています。
大量の自社株買いを実施すると発表したことが材料視されています。
大日本印刷の売上高は?
うーん、緩やかに下げていますね。
大日本印刷のEPS(1株当たりの利益)の推移です。
直近大きく落ち込んでしまっています。少し心配ですね。
BPS(1株あたり純資産)を見てみましょう。
うーん、FY2018から大きく上昇しており、今後が読みづらいBPSの推移です。
ROE(株主資本利益率)の推移はこちら
ROE(株主資本利益率)は直近-3.58%です。
これでは話になりません。
過去を見てもかなりの低ROE体質です。
投資をする上でマイナスポイントですね。
ただ、最大ライバルである凸版印刷もこのレベルのROEなので業界構造的に高ROEが望めないのかもしれません。
でも、そういった業界なら投資しなければいいだけのこと。
他にも高ROEの業界はいくらでもありますしね。
最後に、流動比率は0.81倍です。
1倍を割っているので少し心配です。
大日本印刷の今後をまとめると
日本を代表する大企業なのでいきなりつぶれることはないと思います。
ですので、配当狙いで大きく下げたところを買って保有するというのはありです。
ただ、キラリとヒカルものがなく、投資をしてワクワクする感じもないですね。
こんな声もあります
「現在の社長は前社長の息子であり、役員の中にも現社長の息子がいる。途中に親族以外の社長を挟む事なく、事業を後継しようと考えているらしい。なぜ創業者でもない一族が会社を牛耳っているのか疑問に感じる。8億以上の高報酬を受け取っている事も疑問。役員を厚遇し、社員を冷遇する会社に未来はない」(大日本印刷、20代後半の男性社員)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw438197
上記は2012年の書き込みですが、実際に2018年に社長が交代しました。
大日本印刷は11日、北島義俊社長(84)の長男で副社長の北島義斉氏(53)が6月28日付で社長に昇格する人事を発表した。
社長交代は39年ぶり。義俊社長は代表権のある会長に就く。IT(情報技術)化や国際化など主力の印刷を取り巻く環境が急速に変化するなか、次世代に経営を託す。ただ、長男の社長就任には「世襲」との批判もくすぶる。
日経新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO30383080R10C18A5XXA000/
印刷業界の未来とともに気になるところです。
では、次の銘柄を見ていきましょう。