意外と知らない「貸せる物件」「貸しづらい物件」の違いとは?
- 2016/5/22
- 資産運用
こんにちは。
ウェルス・コンサルティング株式会社の藤城です。
今日も不動産投資について、わかりやすくお伝えしていきます。
みなさんは、今地方で駅前がシャッター通りになり、逆に郊外のバイパスにあるようなロードサイド物件に出店が集中するといった現象が起きていることをご存知でしょうか?
今や、単純に「駅前なら良い!」という発想は通用しません。
今日はそんな立地の話をしたいと思います。
ペルソナ設計をしよう
住宅の場合、エリアによって賃料相場が大きく変わるということはみなさんもよくご存知だと思います。
不動産投資をする場合、まず最初に物件を貸せるかどうかの検証は、その町がどういう年代の人が好んで多く住んでいるのかを把握し、「ペルソナ設計」をします。
30代独身のハイキャリアの方は、下北沢や吉祥寺や渋谷といった20代の街ではなく、銀座や恵比寿で買い物したり、中目黒や神楽坂などの個人店の隠れ家飲食店に行くことが多いでしょう。
このような30代が好む駅は家賃相場が高い傾向にあり、20代が好む駅は家賃相場が低い傾向にあります。
これらを理解し、「ターゲットにとって普通の間取り」をイメージしていき賃料を見ます。
条件を整理しよう
次に貸せる物件の条件を整理します。
新築で、駅から近くて、環境が良く、洋室8畳位の広さ、テレビモニター付きオートロック、エレベーターにもオートロック、お風呂とトイレが別、キッチンがガスコンロか最新のIHである、公園も近い、スーパーが近いなど、実はこの条件すべて人気ではありますが、すべてを満たすと物件価格も上がり、投資目的となると採算を考えるため家賃も高くなります。
しかし、相場より高すぎる家賃ではなかなか貸せません。
「必要な条件」と「あったらなお良い条件」を整理します。
必要な条件は家賃が高くても出しますが、あったらなお良い条件には家賃を高く出したがりません。
仮に単身者一人暮らしだとすると、ほとんど寝るだけに帰宅したり、仕事が忙しくない日はたまには簡単な料理をする、とした場合には、勤務先の駅から近い駅で徒歩7分以内、コンロは一口だが火力が強い、帰宅導線までにスーパーがある。
これらが必要条件で、公園が近い、テレビモニター付きのオートロックである、などはあったらなお良いレベル。
むしろその分家賃が安い方が良いと考えるでしょう。
貸せる物件はコスパがいい
貸せる物件は必要条件と家賃、つまりCP(コスパ)が見合っているわけです。
反対に、色々設備や良いところあるけど高すぎる物件は敬遠されがちで貸しづらい物件です。
私どもが知っている事例だと、恵比寿や目黒や麻布十番で部屋探ししている人は、13万~15万前後の相場観を持っています。
必要条件すら満たしていない物件では11万前後で、逆にあれこれあったら良い条件にこだわれば17万円位になります。
吉祥寺では9.5万~11.5万前後の相場観を持っている人が多く、必要条件すら満たしていない物件では9万前後で、逆にあれこれあったら良い条件にこだわれば13.5万円位になります。
このCP(コスパ)では最安値ゾーンなのに必要な条件が揃っているか、平均賃料ゾーンなのにあったらなお良い条件が大半満たされている、という物件は貸しやすく、逆にCPが悪い場合は貸しづらくなります。
特に中古マンション投資をする場合はオーナーチェンジが多いため、現況の賃料が割安のねらい目物件があります。
退去時に回転することで高い賃貸付けも可能です。
この3点は必ずチェックしろ!
私どもの経験では下記3点のチェックをお勧めします。
1、人気の駅は徒歩10分以上もチェック。恵比寿や中目黒、表参道、麻布十番などは
特に需要あり。
(どうしても住みたい場合は自転車も視野に入れる人が多く、自転車もセットで貸すとネックなし)
2、投資物件を選ぶ視点では自分で住む感覚にこだわらない。
3、間取り図を鵜呑みにしない。実寸の間取り図になっていないこともあり、梁(ハリ)のサイズを間違えることになる。
わからない方は、専門家に相談しながら是非勉強してみて下さい。