ジョブズや孫正義に影響を与えた伝説のエンジニア「佐々木正」とは!?
- 2017/5/11
- ビジネス
今日は以下の本をご紹介したいと思います。
ロケット・ササキ:ジョブズが憧れた伝説のエンジニア・佐々木正
私が思い描くNo2、参謀の理想がここにありました。
最高にかっこいいです。
私にとっては書籍の値段の100倍の価値がある本でした。
共創の考え方(知ってる人にはリンゴマンゴーが有名)は「生き方」として大きな学びがあると思います。
また、この本は技術開発のケーススタディとしても秀逸だと思います。
ジョブズや孫正義に影響を与えた偉人
本書のタイトル「ロケット・ササキ」とは、シャープの技術トップとして半導体の開発競争を仕掛け続け、日本を世界のエレクトロニクス産業の先頭へ導いた佐々木正さんのことです。
電卓戦争における、トランジスタ、LSI、ICチップの開発を通じて、またその時代を通じて、孫正義、スティーブジョブズ、アンディグルーブにも影響を与えたまさに偉人。
それでは、なぜ佐々木さんは、IT業界の偉人に影響を与えたのか?
それはこの分野の技術革新のすさまじさの一番初めの競争をまさにど真ん中で戦い、勝ち抜いたからだと思います。
電卓戦争の歴史
本書は、電卓戦争の技術(科学)史を学ぶにも良い本です。
かつて電卓、電子卓上計算機、は学習机の上にど~~~んと置くものだったんですね。
黎明期の電卓は、1964 年 発売の早川電機 CS-10Aのスペックは、体格:42×44×25cm、重量:25kg、価格: 53.5万円(大卒初任給が2.15万 円) 何で?と思う方は、まず10進法を2進法にして計算する(高校で習ったの覚えてます?)を想像してみると電卓の処理のイメージがちょっと沸くかもですね。
どれくらいこの電卓競争がすさまじかったか、本書より引用すると、
(A)「早川電機(シャープ)が1964年に初のオールトランジスタ電卓を発表してからわずか13年で、電卓の重さは384分の1、価格は63分の1になった。
(B)松下、日立、ソニーも途中で降りた。彼らは電卓で負けても他の事業があった。シャープとカシオは電卓で負けたら終りだから、覚悟が違った
(C)技術者のほとんどは、8桁の次は10桁。10桁の次は12桁と、機能を上げていくのが、真の技術競争だとしんじていた。「6桁への逆戻りなど、奇策に過ぎない」そう思い込むことで、自らを安心させようとした。(※結果:カシオミニは発売から1年半で200万台、3年間で600万台という驚異的な売れ方を見せた)
(A)は、今のIT業界の進化のスピードに対して危機感を持つことにつながるかと、(B)は何がビジネスで勝負を分けるときがあるか?どういう場合で小さい会社が大きい会社に勝てる要因となるのか?(C)は最近のiPhoneなどの、分解してみたら大した技術は1つもないの技術者の認識の危険さを教えてくれていると思います。
そして、電卓戦争の中で生まれてきた技術、例えば電卓をより小型化するために生まれた液晶やチップの進化が結局インテルのマイクロプロセッサにつながっていく流れなんかも良く分かります。
「共創」の考え方が大事
共創の考え方は私も少しは出来ている部分があるとおもうので今後もしっかり伸ばしていきたいです。
正直、私だって自分の英語力のせいでTOPの大学に留学できなかったと思っているので、後輩に英語のコツを教えてその後輩たちが、トップの大学に留学したり(私はいけなかった)、トップのファームで活躍したり(私は途中で首になった)を見るともうそりゃ、いいなぁと嫉妬しますが、じゃぁ、次相談されたら教えないかというとそんなことはない。
「巨人の肩の上にのる矮人」を一つの信念として精進したいと思います。
そんなことを本書を読んで改めて考えました。
是非まだ読まれていない方は、読んでみてください。
(以下Wikiより)
私がかなたを見渡せたのだとしたら、それはひとえに巨人の肩の上に乗っていたからです。
(英語: If I have seen further it is by standing on ye sholders of Giants.)-Isaac Newton私たちは巨人の肩の上に乗る小人のようなものだとシャルトルのベルナールはよく言った。私たちが彼らよりもよく、また遠くまでを見ることができるのは、私たち自身に優れた視力があるからでもなく、ほかの優れた身体的特徴があるからでもなく、ただ彼らの巨大さによって私たちが高く引き上げられているからなのだと。(ラテン語: Dicebat Bernardus Carnotensis nos esse quasi nanos gigantum[注 2] umeris insidentes, ut possimus plura eis et remotiora uidere, non utique proprii uisus acumine, aut eminentia corporis, sed quia in altum subuehimur et extollimur magnitudine gigantea.)
(以下電卓戦争について参考URL)
http://www.infonet.co.jp/ueyama/ip/history/calculator.html
https://www.icom.co.jp/beacon/electronics/001374.html