「なぜ校長先生の朝礼の話はつまらないのか?」に見るプレゼンの極意

プレゼンの知識をたくさん持っていたとしても、それを実践しなければ意味がありません。

社会人になって、仕事で何度もプレゼンの経験をすると、まあこれくらいいいだろと、いわゆるプレゼンの基本すら実践しなくなる人もいるのではないでしょうか。

ただ、今日ご紹介するプレゼンの基本は、絶対に省いてはいけません。
なぜなら、人間の脳の特性を考えた時に、必要な要素だからです。

これを実践するとしないでは、聴き手の理解に大きな差を生むことになります。

そこで、今日は、人の脳の特性とともに、プレゼンで絶対に省いてはいけないことをご紹介したいと思います。

プレゼンで絶対に省いてはいけないものとは?

では、プレゼンで絶対に省いてはいけないものとは一体なんでしょうか?

 

それは、目次(アジェンダ)です。

 

以前も、アジェンダの重要性はお伝えしましたが、今日は脳の特性からまずはご説明したいと思います。

【できる営業マンは知っている】知るだけで大きく差がつくプレゼンスキルとは!?

人間の脳は「予想できないこと」「対処できないこと」にストレスを感じる!?

ある有名な実験があります。

アメリカのジョー・ブレイディ博士がサルである実験をしました。

サルを椅子に座らせ、2頭並べて実験をする。

どちらの目の前にもスイッチがあるが、一頭の前のスイッチは機能しないダミーである。

ときどき不快な電気刺激がやってきて、本物のスイッチを押した方は、それを回避できる。ダミースイッチの前のサルは何をしてもだめである。

つまり、ここには二種類のサルがいる。

1 嫌な刺激を自分の力で回避できるサル
2 嫌な刺激を他人任せにするしかないサル

会社で例えると、前者は言わば「管理職」のサル。

後者は「平社員」のサルとみなすことができる。

どちらがストレスを強く感じたかを計測すると、「管理職」の方が強くストレスを感じるという。

サルの管理職は完璧な仕事をするストレスにやられてしまうのだ。

逆に、完璧な仕事をする知能のないラットで同じ実験をすると、「平社員」にストレスがかかるという。

有能な管理職はストレスが高い。

無能な管理職の下の平社員はストレスが高い。

世の中の構図そのものになってしまった。

心理学の世界ではこれらの実験の積み重ねから、「予測できないこと」「対処できないこと」がストレスの主因であると考えられるようになったという。

(参考:情報考学 Passion For The Future)

つまり、プレゼンでしっかりとアジェンダを示さないと、聴き手は「これからどんな話がされるのだろうか?」と先がわからないために、ストレスを感じ始めるのです。

校長先生の話はつまらない

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みなさんも経験があるのではないでしょうか?

小学校の時、朝礼での校長先生の話が無駄に長くてイライラしたという経験。
校長先生の話って全く頭に入ってこないんですよね。

これも、校長先生が何を話そうとしているのか、いつまでこの話が続くのかがわからなかったからです。
先の読めない校長先生の話にストレスを感じたのです。

そうならないためにも、必ずプレゼンの最初でアジェンダを示して今日は何を話すのか?何分間話すのか?を明確に説明する必要があります。

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そうやって、しっかりと聴き手に聴く準備をしてもらえれば、聴き手に無駄なストレスを与えることはありません。

従って、「まあいいや」と言ってアジェンダを省くことは絶対にしてはいけないのです。

それが、わかり易いプレゼンとそうでないプレゼンを分ける要になるのですから。

まとめ

・人間の脳は「予測できないこと」にストレスを感じる
・最初にアジェンダを示して、聴き手に聴く準備をしてもらうことが大切

日下健史

日下健史プレゼンの鬼

投稿者プロフィール

大学院時代にプレゼンの重要性に気づき、独学でプレゼンを勉強開始。

その後、フォント、色など徹底的にこだわり、他の追随を許さないクオリティでのプレゼン術を身につける。

色のバランスを見極めるため、カラーコーディネーターの資格まで取得する徹底ぶり。

現在は会社員として働く傍ら、年間に何百人ものビジネスパーソンが参加するプレゼン勉強会を主催している。

シェアブログでは、誰でも簡単にできるプレゼンのポイントを紹介する。

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